ジャムのイメージを覆すジャム

 

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以前から会った方がいいよ、と言われていた会津のこだわりジャム職人のやまひろファームさんに会いました。
ジャムかあ・・という思いを一瞬に覆してくださった、強い思いのこもったジャム。
ジャム、というより素材ソース。
「生産者がわかるもので、旬の時期にしか作りません。
だから、果物の美味しさそのままが感じられるように作っています。
加水は一切しませんし、砂糖も保存するのに最低限の保存のために使うだけ。
うちのジャムはパンにつけて食べてほしくないんです。
だって、今はすごくこだわったパンが多くて、そのパンとこのジャムだと
どちらも主張がつよくて合わないんです。」
仕入れも直接ご自身でするといいます。
今は3人のスタッフと一緒に作っているそうですが
「この厨房で作りから袋詰めまでするから、大量には作れません。
何よりたくさん作ると味や色が落ちてしまうからイヤなんです。」
10畳ほどの厨房での作業様子を思い思い浮かべると、手作りの良さが感じられます。
さらに、会津の素材にこだわり、生産者も限定。
「今、食用ほうずきを作っていて、ジャムにしているの」
「りんごもリンゴジャムだけでなく、品種ごとで味わってほしい。
リンゴごとの特長が違うんですから」
手に取るジャムひとつひとつに愛情がこもっていることがわかります。
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ジャムのほかにも、会津伝統野菜と地元果物を使ったソースを作っています。
これが絶品だとか!
一本いただいたのですが、もったいなくてあけてません(笑)
味は食べたらご報告します。
他にも立川ごぼうのソースまであって、会津へのこだわりがすごいです。
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たくさんあるジャムの中の一部。
旬の時期に作ったジャムが売り切れたら、次回は来年の旬まで作りません。
素材を大事にしたやまひろファームのジャム。
是非そのままスプーンに載せて食べてください。

 
 
 

世界が認めた都路ハム・ベーコン

 

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ヴィライナワシロの山際料理長が
「都路村のハム工房が3年連続でDLGの金賞をとったよ。すごいね」
と言っていた工房に行ってきました。
店長のTさんとお話ができました。
「都路村は、みての通り山だけのところです。笑
郡山市からも一時間かかります。
豚たちが育っているのも、この都路。
あぶくま高原の澄んだ空気と上質な水がいい環境を作っています。
豚は高品質と定評のあるやまと豚です。
豚の管理には最新の注意が払われていて、私たち関係者でも簡単には入れません。
農場の人でさえ、まず、シャワーをして体を清め、専用の服に着替えてから豚舎に入れるのです。
帰りも同じく、シャワーをして着替えます。
このくらい徹底した安全管理をしないといけないのです。
豚はデリケートですから。」
今まで見てきた牛舎や鶏舎と違う徹底した管理が必要な豚舎。
簡単に見に行くことはできそうもありません。
都路で育った豚を運んできて加工しているのが、ここハム工房都路。
通常は冷凍で入ってくる豚肉が生でくるというのもここの特徴です。
鮮度がよければ、味がいいのはもちろん。
だからこそ、金賞がとれる味と自信があるのです。
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DLG(ドイツ農業協会)食品競技会とは・・
1887年から開催している「ハム・ソーセージ品質競技会」で、世界で最も古い世界最大規模の品質競技会で、審査基準は厳選をきわめています。
原料、香辛料、添加物など、約200に及ぶチェック項目をクリアした後、さらに味・香り・品質を審査員が厳格に評価します。
この競技会で金賞をとることは世界のハム・ソーセージのマイスター(職人)たちの最高の名誉であり、目標とするコンテストなのです。
ハム工房都路として、ベーコン・ポークパストラミ・ポークソーセージ・荒びきウインナー・ロースハムが
2005年、2006年、2007年の3年連続金賞を受賞しました。
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写真:ソーセージとベーコン。
食べてみるとわかりますが、豚肉の味がしっかりします。
ほのかな甘さと適度な塩気のバランスがいい。
「うちのベーコンは人の作業で肉に味をつけています。
それもじっくりと時間をかけて。
そのあとに燻製にするのですが、ここまでで3週間以上かかります。
大きな工場ではできない手間隙かけた、美味しさを追求した技法です。」
これは一度食べてほしい!
味の違いがわかりますから

 
 
 

地鶏とは

 

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最近よく聞く「地鶏」という言葉。
地鶏って聞くと美味しそうだけど、普通の鶏との違いってなんだろう??
(財)日本食鳥協会によると、国産銘柄鶏の定義については以下のように取り決められています。
1:国産で生産され、いろいろな名称を附して流通している鶏肉のうち、次にあげる地鶏及び銘柄(種鶏及び採卵鶏を除く)を総称して「国産銘柄鶏」という。
2:「国産銘柄鶏」は、鶏種、飼育、飼育方法、出荷日令等について通常のチキンと異なる方法により差別化を図り、我が国で飼育し、処理加工したもので、その内容によって次の「地鶏」及び「銘柄鶏」に分類する。
3:「地鶏」とは、在来種の純系によるもの、または在来種を素びなの生産の両方か片方に使ったもので、在来種由来の血液百分率50%以上のものを言う。
生産方法では、飼育期間が80日以上であり、28日令以降平飼いや1㎡あたり10羽以下の飼育が必要である(在来種とは地鶏肉の日本農林規格の別表による)
4:「銘柄鶏」とは、両親が地鶏に比べ増体に優れた肉専用種といわれるもので、できた素びなの羽色が褐色系で色どりといわれるものとブロイラーといわれる通常の若どり(チキン)の場合とがあり、いずれの場合も親の鶏種(赤どり:シェーバーレッドブロ、レッドコーニシュ、レッドプリマスロック、プレノアール等、ブロイラー:ホワイトコーニシュ、ホワイトロック等)とともに、通常の飼育方法(飼育内容、出荷日令等)と異なり工夫を加えた内容を明らかにした次の表示を食鳥処理場の出荷段階のパッケージ等に行ったものをいう。なお、小売段階においてもこれに準じて一定の表示を行う。
5:表示方法
1) 国産銘柄鶏の名称及び品名(もも肉、むね肉などの部位)
2) 原産地(飼養地)
3) 生産の方法(①鶏種 交配様式 ②出荷日令 ③飼料内容)
4) 内容量
5) 消費期限又は品質保持期限
6) 保存方法
7) 生産者の氏名又は名称及び住所
■在来鶏とは以下のものをいう
会津地鶏、伊勢地鶏、岩手地鶏、インギー鶏、烏骨鶏、鶉矮鶏、ウタイチャーン、エーコク、黄斑プリマスロック、沖縄髭地鶏、尾長鶏、河内奴鶏、雁鶏、岐阜地鶏、熊本種、久連子鶏、黒柏鶏、コーチン、声良鶏、薩摩鶏、佐渡髭地鶏、地頭鶏、芝鶏、軍鶏、小国鶏、矮鶏、東天紅鶏、とう鶏(とうまる)、土佐九斤、土佐地鶏、対馬地鶏、名古屋鶏、比内鶏、三河種、蓑曳矮鶏、蓑曳鶏、宮地鶏、ロードアイランドレッドの38種
つまりは在来種の血を50%以上引き、平飼いで育て、80日以上大事に育てたものが「地鶏」といえるのです。
ここ福島には「会津地鶏」と「川俣シャモ」がいます。
これは全国的には恵まれていること。
ヘルシーさから女性、体のことを気にする方々に注目されている鶏肉のなかで、地鶏といえる味が2つもあるのです。
それも2つとも全国の料理人に認められる味のよさ。
福島に来たら一度は味わってほしいですね。

 
 
 

郡山で日本一の牛作りを目指す農場

 

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福島には「福島牛」「会津牛」だけでなく、小さな農場で育てている和牛もいます。
その中のひとつ「磐梯和牛」の農場のお伺いしてきました。
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きれいで明るい農場の中でのびのびと育っている黒毛和牛。
現在4人で飼育にあたっているそうで休みがないほどフル活動だそうです。
餌がいいと無駄なきしないと言われる牛ですが
ここの牛たちも大人しく、人なつこく近寄ってきます。
中には私に直進してくる牛もいて、私のほうが驚きました(笑)
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この磐梯和牛で作ったビーフシチューができました!
試食させていただきましたが、大きなブロックがごろっと入っていてとろけるほどの柔らかさ。
「毎日できる量も決まっていますし、煮込んで冷ましてをして
完成するまで7日かかります」と店長。
時間だけでなく心がこもった味に感激です。
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牛一頭一頭につけられる番号もきちんとわかります。
いつでも食べられる味ではありませんが
福島を代表する牛肉だと思います。

 
 
 

郡山は鯉日本一

 

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ほんの十数年前まで、会津のお膳にかかせないご馳走だった「鯉の旨煮」。
今では登場する機会も減ってしまいましたが、立派な会津の郷土料理です。
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先日お会いした鯉を育てている生産者のところに行ってきました。
「茨城が鯉つくりを辞めてしまったので、福島は鯉の生産量日本一なんですよ」
へ~~知りませんでした!
「うちは卵を取ることからしています。
こっちの池には産卵近い母鯉がはいってるんです。
うちでは配合肥料の餌ではなく、手作りの餌をあげています。
同じく生まれた鯉でも食べ具合や、味の好みで育ち方が違うんですよ。」
鯉のイメージって泥臭いっていう人が多いですよね。
ここの鯉は驚くほど上品。
「餌が違うだけでなく、出荷する前に、餌を止めて身を締めています。
脂ののりが違うし、泥臭さが抜けますから。
鯉の洗いはよく聞きますが、うちの鯉は刺身でいけますよ」
知り合いの料理人が「上品な鯉の刺身を食べた」と言っていたのを思い出しました。
ここの鯉だったのですね。
福島を代表する特産品である「鯉」
誤解のあるイメージを払拭するためにも、地元の人たちがちゃんと認識することが大事ですね。

 
 
 

福島の塩って

 

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何件かの宿で見かけたことがある「塩屋崎の塩」を探しもとめていわき市まで行ってきました。
対応していただいた塩会社の人は驚くほど塩に詳しい!(当たり前なのでしょうが・・^^;)
塩って昔は国の専売でしたよねえ。
今は自由化されて、昔ながらの製法で作る人や産地にこだわって作ることも可能なんです。
こんなことも塩の会社の方に教えていただきました。
他にも全国で塩が付く地名の話やいわきの塩の長い歴史。
塩の作り方のパターン、成分のこと。
塩の形で味覚が変わって感じること。
う~ん、塩って奥が深い!
ここでは塩屋崎のお塩以外にも伊達の塩を作っています。
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福島の塩ではありませんが、見せてもらったすごい塩。
ピラミッド型の塩で、バリ島の製法です。
バリの気温と湿度でじっくり作らないとできないというピラミッド型の塩。
技法を守るべくアメリカの会社がサポートしているそうです。
「この塩は食べる時に自分の手でつぶして、大粒にしたものをかけて食べるのがいいんです。
お豆腐なんか最高でしょうね。」
お豆腐を食べる時にお塩がいいとは聞きますが、
ピラミッドの形をした塩一粒を自分でつぶしてかける。
考えただけで美味しそう~。
残念ながらこのピラミッド塩の製法技法は日本の環境ではできないそうです。
料理人が素材にこだわりなら塩も大事です。
福島の美味しい塩で作った料理が食べたいですね。

 
 
 
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