【歴史・施設】

20年くらい前はぶどうを作りながら仕事もこなす兼業農家だった。
結婚を機にオーナー制を取り入れ1千本のフジリンゴの木を植えたのが始まり。
その時のリンゴが県の品評会でフジリンゴ金賞を受賞したのがきっかけで、観光果樹園を始めた。
今では採れる果物も豊富になった。
冬のいちごからはじまり、初夏のさくらんぼ、もも、メロン、ぶどう、プルーン、リンゴと一年中果物狩りが楽しめる。

【生産者情報】



がぶりガーデンの名前の由来は、「わざわざ来てくださったお客様に新鮮でみずみずしい果物をがぶりと食べてもらいたい」という思いが込められているそうだ。
少しでも多くの方にもぎたての果物の味を楽しんでいただきたいという気持ちが強く、収穫体験料金が安い設定になっている。
スーパーに並ぶ果物は、収穫してからお客様の手元に届くのに時間がかかってしまい、
どうしても味がおちてしまう。
もぎたての美味しさを1人でも多くの人に味わってほしいからこその心遣いである。

他にも、果物を活かしたお菓子作りができるのがここの特徴。
取材時には幼稚園の子供たちが手を真っ白にして大福をこねていた。
中には大粒のイチゴが入り、お手製の「イチゴ大福」を作ってすぐ食べることができるという体験だ。
子どものころから色々なものに直にさわって体験することは、今日とても貴重なものだと思う。
一世代前の子どもなら当たり前に体験していた農作業や収穫作業、秋の野菜を味わうバーべキューや芋煮会など
食に関わるイベントを企画している。
これも会津の食を季節ごと楽しんでほしいという思いから。
果物に旬があるように、イベントにも旬があるのだ。

【東北大震災の影響】


今まではおいしい果物を誠意を込めて生産していればお客様が来てくれたが、震災後の来客数は去年より8~9割も落ち込んだ。
おいしいものを作って、買ってもらって、喜んでもらう。
今まではこれでよかったが、震災後は今までにない仕事が増えた。
放射線量のモニタリング検査、今までしたことがなかった食の安全PR活動など。
これはお客様に安心して果物を召し上がってもらうために必要になってしまった仕事。
まじめに誠意を込めて作り、安全性を調べ、農園に来た人、そして県外の人たちに伝えていくしか
風評被害と闘うすべは、今はない。

八王子で物産展があったとき。
地元の人が担ぐ神輿に「八王子・東北」の相合傘が掲げられていた。
それを見たときには涙があふれてきた。
安全なものも寄せ付けない、必要以上の食への警戒心は農家や生産者を苦しめていることを知ってほしいと社長はいう。

【応援商品】

お客様の笑顔が直接見れる観光農園のがぶりガーデン。
季節ごとの果物と、りんごジュースがお勧め。

【MAP】

北会津郡北会津村上米塚1251