地域密着型インターンシップ研修
地域を歩いてお勉強中!インターン生ごとの日記一覧です。
地産地消の立役者
2011/09/08-つぼちゃん
おはようございます。研修生のつぼちゃんです。今日もSさんで食品加工をお手伝いしました。
【スケジュール】
09:00 素材広場到着
10:00 Sさんでの研修開始
16:00 Sさんでの研修終了
17:00 素材広場へ
18:00 本日の研修終了
本日は昨日に続き、宇都宮物産で販売させていただく某商品の製造を行いました。
今日の工程がこの商品のミソなので、丁寧に一つ一つ仕上げました。真空パック詰めもできたので明日のラベル貼りで完成です。
今日は仕事後、社長のYさんに講義をしていただきました。
Yさんは高校卒業後、料理人になられ、福島県内のホテルの料理長になられました。料理長としてのホテルでのお仕事の傍ら、使う食材の生産者さんを自ら訪れて買い付けを行っていたそうです。そのうち、生産者さんから地元食材を使った商品開発を依頼されるようになり、次第に地産地消の商品作りに惹かれていったそうで、ホテルの効率重視の方針に疑問を持ち独立なさったとのことです。
そのYさんからのお話で特に印象深かったのは次の二点です。
まず一点目は日々の積み重ねの大事さ。
Yさんは多くの地産地消商品の開発だけでなく、食育に関する講演会や料理教室、旅行企画も考案されてます。その種類・数たるや想像を絶するもので、個人で考えたものとは考えられぬものでした。
しかしYさんもそのアイデアを短い時間で頭の中だけで生み出したのではなく、誰かから依頼を受け、試行錯誤するうちに、長い期間をかけて自然と出来上がってきたのだと仰っていました。
例えばYさんは15年以上前から小学生の修学旅行を、食育をテーマにプロデュースしていらっしゃいます。これは修学旅行生が折角他の地域に来たのに、唐揚げや海老フライ等どこでも手に入るものを食べていたことに疑問を感じて始めたそうです。初めは地元食材を使っても誰も気付かず、子供や保護者から不満が出たそうですが、食育の大切さや、何故この地域でこの食材を食べるのかを丁寧に説明していくことで理解を得られ、今では大好評となりました。
何事も一朝一夕では成らぬもの。地域振興もぽっとでのアイデアだけでは駄目で、失敗しながらも一つ一つ積み上げていくことが大切だと感じました。
二点目は自分の差別化の重要性について。
Yさんは前述の通り様々な事業を推進し、それが地域だけでなく日本各地で好評を得ています。その成功の秘訣は料理技術の向上や生産者等との繋がり作りといった日々の積み重ねの他に、もう一つあったと言います。
それが自分自身やそれを取り巻く状況を客観的に見、差別化を図っていくということです。
Yさん自身はまず調理人として一流の技術を獲得しましたが、それだけでは数多くのライバルに太刀打ち出来ないと考え、ITスキルの習得にMS-DOSの時代から取り組んでたそうです。
その時代、そして今もですが、腕前のある料理人でパソコンスキルを持つ人は少なく、それが今後有利に働くと踏んで勉強されたと言います。結果的に他の料理人が間に人を介している一方で、Yさんは企業等と直接メールや映像を使ってやり取りをし、顧客の細かなニーズに応えていらっしゃいます。
このように客観的に自分がどういうポジションにいるか、その上で他に勝るためにどういう戦略をとるかは非常に大切です。但し、そのためには自分自身の特性や適性を知る必要があり、Yさんは様々なことを浅くでもいいからたくさん体験せよ、と仰っていました。
Yさんの話、とても勉強になりました。明日は会えませが、またじっくりお話を伺いたいですね。
宇都宮物産販売の準備では自分たちで企画していた商品の販売に許可が降りず諦めることに。これはPOP等の販売方法を工夫していくしかないですね・・・。
残り二日しっかり準備して宇都宮に赴こうと思います。
明日もSさんで研修して、ついに商品完成します。一つの商品の工程に全て関わらせてもらい、さらにそれを販売させてもらうという非常に貴重な体験です。明日も新たな学びを得られることを願いつつおやすみなさい!!
(写真は会津の伝統野菜、小菊かぼちゃ。上から見ると菊の御紋に見えます。)