:素材広場の取材: 鈴木料理長と酵母牛

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2007年4月某所
今回の「素材と料理人」は岳温泉・松渓苑の鈴木料理長です。
松渓苑は「庭園の宿」とつくほど、中庭を囲むように部屋がある温泉旅館。
今年で創業100年をむかえる老舗です。
料理長は心の優しさと繊細さが伝わってくるような穏やかな雰囲気を持った方です。
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今回の素材は酵母牛。
岳温泉のすぐ近くにある國分農場で育てている牛です。
きれいなサシ!
まぐろの握りみたいです。
「酵母牛は地元の素材だから、メニューには必ず入れてます。
旨みもあるし、何より農家さんが真面目に育てているから。」
生産者のことを知っていることは、宿泊する立場としては嬉しいですよね。
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焼く直前に味付けの塩コショウ。
「素材のうまさを活かすためにも、直前に塩コショウするだけで十分なんだよ」
なるほど。直前というのがポイントですね。
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煙がでるほど熱くしたフライパンで一気に片面を焼きます。
表面をしっかり焼き、中まで火を通さずに旨みを閉じ込めます。
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春の野菜と一緒に盛り付け。
真剣な顔で丁寧にお皿を彩っていきます。
やっぱり料理人は調理しているときが一番かっこいいなあ。
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完成!
酵母牛と春野菜。
繊細な彩りと盛り付けに、人柄が表れています。
コゴミやわらび、ウルイ、筍などが酵母牛に春の味を添えます。
彩りもきれい。さすがです。
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撮影したあとに
「食べていいよ」と言われてライターさんと嬉しい試食タイム。
酵母牛の柔らかさと、甘みを感じる旨みが美味しい。
山菜の野趣的な味わいが添えられていることで、余計にお肉の甘みが引き立ちます。
やっぱり山菜は山の力をいただける最高のご馳走だと思います。
食があふれる時代だからこそ、地面に近いもの、そのものの味に価値があると思います。
第一回の素材は酵母牛。
2回目の取り上げ素材なんにしよう。
食べる楽しみもあわせて考えます(笑)

 
 
 
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